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ゼン [日々]

事務所の研修で禅寺にいってきた。
座禅研修ということで、ユニクロにて購入のジャージパンツばっちりで出陣。
先生のでっかいボルボ(新車)で拾ってもらっていざ出発。
ボルボ、大柄な感じが素敵…と思っていたので、乗れてうれしかった。

禅寺では、卑猥にも靴下を脱がされ(寒さ対策のためと思って厚手タイツだったのにぃ)、おザブと腰当てだけを頼りに座禅をおこなった。
大人になってからこんなにこわい思いしたことない、という感じで、壮年のおじさま先生達(&若輩者数名)に向けて和尚さんから厳しい言葉がひびく。
無心になるんじゃない、呼吸に集中すれば自然と無心になるといわれた。
呼吸に集中しすぎて、タイミングが分からなくて過呼吸になりそうだったわよ。
また、研修中は、両手を胸の前で合わせた格好で歩かないといけない。
自分の席にもどってくるときは、手を合わせた格好のままで歩いてこないといけない。
ジャージで。
へんだへんだ。
一番大変だったのは、食事時。
以前、『ダーリンは外国人』の作者がいろんな修行に挑戦したルポ本を読んでいたのだけど、
その中で行っていた禅寺修行ではお粥とタクワンだった。

 

プチ修行 (幻冬舎文庫 お 28-1)

プチ修行 (幻冬舎文庫 お 28-1)

  • 作者: 小栗 左多里
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 文庫


小栗さんの体験記から、食べ残すと怒られるから、お粥をつぐのはほんのちょっぴりにすべし、という教訓を学んでいたので、
苦手な場面だけど何とかなるだろうと思っていた。
「 食べ残すと怒られる 」
給食で地獄をみて育った私の最も弱点とするところだ。
ただ、おいしく食べたいだけなのに。
和尚さんも「食べられないと思ったら先に取りよけておけ。食べ残しは言語道断だ!」と吠えている。

ともかく、ちょっぴりつぐべし、と念仏のように唱えながら、胸に両手を合わせた状態で、おじさま方としずしず食事処にむかった。
…お粥じゃない。。。
ご飯・味噌汁・おかずもりっと。
まずはご飯、ご飯を減らさなくては、と思うのだけど、減らすタイミングが分からず、あわあわとした。
同じくあわあわしているK子さんと目があったので、思いは一つとばかりに和尚さんのところに向かった。
減らしてくれるのはいいけど、減らしストップにも決まったルールがあったらしくまごまごする私に、「手を擦れ」と怒り1点。
1点減点されたけど、へっちゃら。

なんとか席にもどって食べ始める。
みんな無言でひたすら食うべし食うべし。
おかずが「がんもどき」や「大きな茄子丸ごと1本」といったボリュームのあるものだったので、
目を白黒させながら、あまり噛む余裕もないまま味噌汁で流し込んでいった。
「自分のせいで他人に迷惑をかけるべからず」という教えもあるので、遅れをとってはいけないのだ。
目の前の食べ物と本気で闘っている前で、立ち上がっておかわりに行く輩もいた。
信じられない…
大人なのに、食事を強制されるこんな事態に陥っていることに驚きながら、なんとか完食した。
ふへ~~。
すかさずお茶の入った急須がまわってきて、お椀につぎ、タクワンでお皿を洗えという。
さらに、その茶は飲まねばならない。
タクワンは苦手。
もう涙が出ちゃう、、、と思いながらも、極力味わわないように一噛み、二噛みして、飲み込んだ。
全力で全てを終えた後は、食後の言葉を唱えて、また、胸に両手のスタイルでしずしずと帰っていった。

午後も、同じように座禅を組んで組んで過ぎた。
呼吸だけで精一杯だったので、わたしは警策は無視。
結局、わたしNちゃんK子さん以外はバッシンバッシン叩かれていたようだった。

おじ様達も、叩かれたい時があるのね。

よかったね…

禅の世界は、すばらしいと外人(いや、日本人もだろうけど)が言っているようだけど、
わたしには向いてない世界のようだ。
中学高校と仏教学校で育ったが、こんな強制的な世界でなくて本当に良かった。
むしろ温かい世界だったように思えてきた。
ストイックな教えの中に無駄のない真実を見出す人もいるんだろうけど、わたしは煩悩肯定派。
食事はおいしく楽しくいただきたいものです

ということで、研修終了後は、スタコラさ~と事務所全員でお鮨屋さんに向かった。

おいしく精進落としをいたしました


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